うまく選べばコストダウンします。

今回は「引き抜き材」と呼ばれる材料について解説します。
引き抜き材とは、例えば 10×10mm や 16×16mm といった規格の断面寸法を持ち、長さだけを切断して購入する材料のことを指します。
イメージとしては、トコロテンのように四角い金型から押し出されてニュルニュルと成形される感じです。
そのため寸法は規格化されており、5×20mm や 5×25mm など決まったサイズのみが用意されています。公差も厳しくはなく、0.01mm単位の精度は設定されていません。
設計時にこの「引き抜き材」の規格寸法を前提にしておくと、材料コストを抑えられ、安価に製作できるというメリットがあります。
材料の種類としては以下のように分けられます。
• 6F材:6面すべてを切削加工した材料
• 4F材:市販の定寸板(5mm、6mm、8mm、10mm など)から切り出したもの
• 2F材:2面のみ基準を合わせ、あとは全長だけ指定して購入する材料(代表例が引き抜き材)
この中でも最もコストを抑えられるのは、全長だけを指定して購入する「引き抜き材(2F材)」です。
したがって、設計段階から引き抜き材の規格寸法を意識しておくことで、材料費を大幅に削減できるというお話でした。