逃がし加工

通常、複雑な形状を加工する際には「放電加工」を用いることがあります。放電加工では、まず専用の電極を作り、その電極を使って金属を削り出していきます。つまり「電極の製作時間」+「放電による加工時間」が必要になるため、どうしても手間と時間がかかってしまいます。
しかし、設計の段階で工夫をすれば、放電加工を使わずに済む場合があります。例えば、エンドミル(切削工具)が入るように形状を少し変えることで、放電加工ではなく切削加工だけで仕上げることができるのです。
この写真の部品も、そうした工夫によって放電加工を行わずに切削で仕上げた例です。
もちろん、用途によっては放電加工が必要不可欠な場合もありますが、こうした工夫を取り入れることで「コスト削減」や「納期短縮」にもつながります。設計と加工の両面から最適化することが、私たち町工場の強みでもあります。