どの加工が最適?その判断とは

こんにちは。榊原工機の榊原です。
今回は、直径80mm・厚み6mmのステンレス部品を、
どうやって加工するか?という現場での判断についてお話します。
加工形状はこんな感じ
材質:ステンレス
厚み:約6mm
直径:約80mm
この形状、加工方法としては大きく3つあります。
レーザー加工
切削加工
ワイヤーカット加工
お客様が求めるものによって変わる
例えば──
「ラフでいいから、スペーサーとして機能すればOK」
そんなケースでは、レーザー加工が最適。
一番安くて早く仕上がります。
3つの加工方法を比較してみましょう
レーザー加工(価格重視)
最安でスピーディー
ただし仕上がりは少し粗め
寸法精度はそれなり(±0.2mm程度)
切削加工(汎用性&見た目)
板から丸く削り出し、クランプして溝加工
表面仕上げがキレイ
クランプの工夫が必要(干渉に注意)
ワイヤーカット加工(高精度)
板材から輪郭を精密にカット
ネジ加工を事前にフライスで済ませて切断
±0.01mmの精度が出せる
見た目もほぼ気にならないレベル
最適な加工は「目的」と「納期」で決まる

最適な加工は「目的」と「納期」で決まる
今回は「1個もの」かつ「すぐ欲しい」という事情もあり、
在庫材で即対応できるワイヤー加工を選びました。
もし…
価格重視 → レーザー加工
見た目重視 → 切削加工
高精度必要 → ワイヤーカット
といったように、お客様の希望に合わせて柔軟に選んでいます。
図面に書いてないことも多いからこそ…
図面に「レーザー加工希望」などと書かれていれば
とてもありがたいのですが、
実際には指示がないケースも多いんです。
だからこそ私たちは、
「クレームが出ないよう、最適なやり方を考えて作る」
という意識を持って仕事をしています。
もしお時間がいただけるなら、お客様と直接ご相談して、
最善の方法をご提案するようにしています。
まとめ
加工方法は「価格・納期・品質」で使い分ける
図面だけで判断できないときは、プロとして提案する
クレームの出ない製品作りが第一
次回も、現場のリアルや加工屋の工夫をお届けします!
どうぞお楽しみに。