榊原工機で働く魅力とは:「駆け込み寺」と呼ばれる町工場の技術力と挑戦

2025年11月9日
#ブログ
有限会社榊原工機|小物部品の少量~中量生産に特化|ガレージブランド・個人ブランド”の試作開発も

はじめに:榊原工機が選ばれる理由

愛知県春日井市に拠点を置く有限会社榊原工機は、一見すると普通の町工場です。しかし、その実態は「機械部品加工の駆け込み寺」として、多くの企業やものづくりに携わる方々から頼りにされる存在となっています。

私たちが専門としているのは、手のひらサイズを中心とした小物部品の少量・試作加工です。「加工に困った」「納期に間に合わない」といった難題を抱えたお客様が、最後に駆け込んでくる場所。それが榊原工機なのです。

なぜ、私たちがそのような信頼を得ているのか。それは、単に部品を加工するだけでなく、お客様の困りごとを「クリエイティブに解決する」姿勢を貫いてきたからです。本記事では、榊原工機という会社の技術力、働く環境、そして私たちが大切にしている価値観について、詳しくお伝えしていきます。

現在、私たちは新しい仲間を募集しています。ものづくりに情熱を持ち、技術を磨きたいと考えている方に、榊原工機がどんな場所なのかを知っていただければ幸いです。

クリエイティブなものづくりとは:頭を高速回転させる日々

常にベストな加工法を考える文化

榊原工機で最も大切にしているのは、「お客様のご依頼にいつもベストパフォーマンスで応えるために、クリエイティブにものづくりをする」という姿勢です。

これは単なるスローガンではありません。実際に、私たちのエンジニアは毎日、部品加工の依頼を受けるたびに、様々な選択肢を検討しています。

例えば、ある部品の製作依頼が入ったとします。そのとき、私たちが考えるのはこんなことです。

材料は角材から削り出すべきか、それとも丸材を使うべきか。5軸加工機や複合加工機を使えば穴加工まで1台で完結できるけれど、もしそれらの機械が他の仕事で埋まっていたらどうするか。特急案件であれば、すぐに動かせるマシニングセンタと旋盤を組み合わせて、どの順番で加工するのが最も効率的か。

さらに、最適な固定治具は何を使うか、加工プログラムはどう組むべきか。こうした判断を、限られた時間の中で瞬時に行う必要があるのです。

私たちはよく社内で「頭を旋盤のように高速回転させる」という表現を使います。旋盤が高速で回転しながら精密な加工を行うように、私たちの頭も常に高速で回転させながら、ベストな加工法を導き出しているのです。

単なる作業者ではなく、問題解決者として

榊原工機で働くということは、単に機械を操作する作業者ではなく、創造的な問題解決者になることを意味します。

お客様からの依頼は、図面通りに作れば良い単純なものばかりではありません。「この形状は実現可能か」「この材料で本当に大丈夫か」「もっとコストを抑える方法はないか」といった相談を受けることも多くあります。

そんなとき、私たちは豊富な経験と知識を総動員して、最適な提案を行います。時には、お客様が想定していた加工方法とは異なるアプローチを提案することもあります。なぜなら、私たちが目指しているのは、単に依頼通りに作ることではなく、お客様にとって本当に価値のあるものを提供することだからです。

このような環境で働くことは、技術者としての思考力を日々鍛えることにつながります。ルーティンワークに陥ることなく、常に新しい課題に挑戦し続ける。それが榊原工機の日常なのです。

少量・試作にトコトン強い理由:多能工と豊富な設備

多能工エンジニアの強み

榊原工機の大きな特徴の一つが、「考えて動く多能工のエンジニア」が揃っていることです。

多能工とは、特定の機械操作だけでなく、複数の加工技術を高いレベルで習得している人材を指します。旋盤加工、マシニング加工、ワイヤーカット加工など、様々な技術を使いこなせることで、部品や納期に応じて最適な工程を組み立てることができるのです。

一般的な工場では、旋盤の担当者は旋盤のみ、マシニングの担当者はマシニングのみという分業制が多く見られます。しかし、それでは小ロット生産や特急案件に柔軟に対応することが難しくなります。

榊原工機では、一人のエンジニアが複数の設備を使いこなせるからこそ、お客様の多様な要望に応えられるのです。ある日は旋盤で円筒形の部品を加工し、別の日にはマシニングセンタで複雑な形状を削り出す。そんな変化に富んだ仕事が、技術者としての成長を加速させます。

バリエーション豊かな設備群

多能工のエンジニアを支えているのが、私たちの豊富な設備です。榊原工機には、様々な加工に対応できる機械が揃っています。

5軸加工機は、複雑な立体形状の部品を高精度に加工できる最先端の設備です。この技術を活かして、私たちは「SAKAKI PUTTER」という高級ゴルフパターも開発しました。削り出しのステンレスや真鍮で作られたこのパターは、5軸加工の技術力を証明する自社製品となっています。

複合加工機は、旋盤加工とマシニング加工を1台で実行できる便利な機械です。工程を集約できるため、効率的な加工が可能になります。

その他にも、NC旋盤、マシニングセンタ、ワイヤーカット放電加工機など、それぞれに特徴を持った設備が揃っています。ワイヤーカット加工機は、高精度な切り抜き加工や、焼入れ鋼のような硬い材料への追加工にも対応できる強力な武器です。

こうした多様な設備があるからこそ、金属から樹脂まで、材質を問わず様々な加工に対応できるのです。

手のひらサイズの小物部品が得意

私たちが特に得意としているのは、手のひらサイズの小物部品です。大きな部品を大量生産する工場とは異なり、小さくて精密な部品を少量から試作対応するのが榊原工機の強みです。

小物部品の加工は、一見すると簡単そうに思えるかもしれません。しかし実際には、高い精度が求められる上に、小さいがゆえの固定の難しさや、細かい作業の連続など、独特の技術とノウハウが必要となります。

お客様の中には、大手の工場では対応してもらえなかった小ロット案件を持ち込まれる方も多くいらっしゃいます。「1個だけ作りたい」「試作品を5個作って検証したい」といったニーズに、私たちは柔軟に対応しています。

このような小回りの利く対応力が、「駆け込み寺」と呼ばれる所以なのです。

お客様からの信頼:実際の評価と納期対応力

高い評価をいただいている理由

榊原工機は、お客様から様々な評価をいただいています。Googleレビューなどでは、多くの方々から温かいお言葉をいただいており、それらのレビューはTrustindexによって検証されています。

実際にいただいている評価の中には、このようなものがあります。「機械部品加工の駆け込み寺的存在のようです」「精密切削加工のプロ。材質を問わず様々な加工に対応してくれます」「加工に困った。納期に困った。いろいろ相談するよりも榊原工機1社で解決できることが多いです」。

こうした評価は、私たちにとって大きな励みになっています。同時に、お客様からの期待に応え続ける責任も感じています。

特に、「1社で解決できる」という点は、私たちが大切にしている価値です。多くの場合、部品加工を依頼する際には、旋盤加工はA社、マシニング加工はB社、表面処理はC社というように、複数の会社に分けて発注する必要があります。

しかし榊原工機では、多様な設備と技術を持っているため、ワンストップで対応できることが多いのです。お客様にとっては、窓口が一つで済むという利便性があり、私たちにとっては、全体の工程を把握しながら最適な加工方法を提案できるというメリットがあります。

特急案件への対応力

納期に関する信頼性も、榊原工機の強みの一つです。

ものづくりの現場では、どうしても急ぎで部品が必要になる場面があります。設計変更があった、試作品が必要になった、既存の部品が破損して緊急で交換品が必要になったなど、理由は様々です。

そんなとき、私たちは柔軟に対応します。もちろん、物理的に不可能な納期には応えられませんが、可能な限りお客様の要望に沿えるよう努力しています。

特急案件の場合、私たちがまず行うのは、現在の設備の稼働状況と工程の見直しです。5軸加工機が空いていれば理想的ですが、埋まっている場合はマシニングと旋盤を組み合わせて対応する。材料の在庫状況を確認し、最短で入手できる方法を探る。加工プログラムを素早く組み、効率的な工程を設計する。

こうした瞬時の判断と行動が、特急案件への対応を可能にしているのです。

お急ぎの場合は、メールでの返信を待つよりも、社長に直接電話していただくことをお勧めしています。社長はお話し好きなので、事情を説明していただければ、迅速に対応方法を検討いたします。このような人間味のある対応も、私たちの特徴の一つです。

働く環境の魅力:工場らしくない温かい空間

木のぬくもりと緑にあふれた職場

榊原工機の魅力は、技術力だけではありません。働く環境にも独自の特徴があります。

私たちの工場は、「工場っぽくない外観が自慢」です。立地も、ホームセンターとお風呂屋さんに挟まれたところにあるというユニークな場所。一見すると、ここが精密加工を行う工場だとは思えないかもしれません。

内部も、一般的な工場のイメージとは異なります。1階で金属加工を行っていますが、2階は「木の温もりを感じる事務所」となっています。来客の方は、階段下のピンポンを押していただき、2階の事務所へご案内しています。

木のぬくもりと緑にあふれた空間は、「あたたかい町工場」という表現がぴったりです。このような環境で働くことは、リラックスしながらも集中して仕事に取り組める雰囲気を生み出しています。

工場というと、無機質で冷たいイメージを持たれる方もいるかもしれません。しかし榊原工機は、そうしたイメージを覆す、温かみのある職場なのです。

ときには黒猫のノア君も

職場には、ときどき癒やしの存在も顔を出します。黒猫のノア君です。

堅いイメージを持たれがちな町工場の中で、こうした小さな存在が、アットホームでユニークな雰囲気を醸成しています。

技術を磨き、精密な加工を追求する日々の中で、ほっと一息つける瞬間があることも大切です。ものづくりには集中力が必要ですが、同時にリラックスできる環境も重要だと私たちは考えています。

技術者としての成長機会:多様な経験と知識の蓄積

毎日が新しい挑戦

榊原工機で働く最大の魅力は、技術者として日々成長できる環境があることです。

少量・試作を専門としているため、同じものを繰り返し作る単調な仕事は多くありません。お客様ごとに異なる要望があり、部品の形状も材質も様々です。

ある日は5軸加工機で複雑な立体形状を削り、別の日はワイヤーカット加工機で高精度な切り抜きを行う。さらに別の日には、焼入れ鋼のような難しい材料への追加工に挑戦する。

このように、毎日が新しい技術パズルを解くような刺激的な挑戦の連続です。ルーティンワークに陥ることなく、常に技術的な応用力と知識を更新していく必要があります。

自社製品開発への参画

榊原工機では、お客様の部品加工だけでなく、自社のオリジナル製品開発にも取り組んでいます。

SAKAKI Gearという自社製品シリーズや、先ほど紹介したSAKAKI PUTTERなどがその例です。5軸加工技術を駆使して開発された削り出しのゴルフパターは、私たちの技術力を証明する製品となっています。

また、ガレージブランドや個人ブランドの試作開発も支援しています。小ロット生産を得意とする当社では、新しいアイデアを持ったお客様の製品化を手伝う機会が豊富にあります。

通常の部品加工メーカーでは、決められた図面通りに加工することが仕事の中心です。しかし榊原工機では、製品開発のプロセスに深く関わる機会があります。これは、技術者としての創造性や製品開発に対する視野を広げる重要な経験となります。

専門知識の発信と蓄積

榊原工機は、積極的に情報発信も行っています。月刊「機械技術」のような専門誌に掲載されることもあり、業界内でも注目される存在となっています。

ウェブサイトでは、「ものづくり事例」や「プロに聞きました」シリーズなどを公開しています。これらのコンテンツでは、単なる加工実績の紹介に留まらず、業界のリアルな課題や高度な技術について解説しています。

例えば、5軸加工技術の活用方法、焼入れ鋼への追加工の可否と現場のリアルな事情、ワイヤーカット加工の仕組みと基礎知識などです。さらに、発注担当者向けに、急ぎで部品加工を発注するコツや、見積依頼のポイント、部品調達における品質認識のギャップ解消法なども紹介しています。

こうした情報発信は、社員にとっても自身の知識や経験を整理し、深める良い機会となっています。自らの培った経験が記事として公開されることは、専門性を客観的に証明する機会となり、キャリア形成においても大きな財産となります。

求める人材像と今後の展開

「考えて動く」ことができる人

榊原工機が求めているのは、「考えて動く多能工のエンジニア」です。

現代のものづくりにおいて、特定の作業しかできない人材の価値は低下しつつあります。しかし、状況を総合的に判断し、最適な解を導き出せる人材は、未来の製造業において最も価値がある存在です。

加工依頼が入った際に、材料の特性、納期、コスト、そして利用可能な設備を総合的に判断し、最適な工程を設計できる。このような能力を持った人材が、これからの榊原工機を支えていきます。

もちろん、最初からすべてができる必要はありません。大切なのは、学ぶ意欲と、自ら考えて行動する姿勢です。私たちは、そうした姿勢を持った方を全力でサポートし、一人前の多能工エンジニアに育てていきます。

ものづくりに情熱を持てる人

技術を磨くことに情熱を持ち、お客様の困りごとを解決することに喜びを感じられる。そんな方と一緒に働きたいと考えています。

榊原工機は、単に給料を得るための職場ではなく、技術者としての誇りを持って仕事ができる場所です。自分が加工した部品が、お客様の製品に組み込まれ、最終的には社会に価値を提供する。そのプロセスに関われることは、技術者としての大きなやりがいとなります。

おわりに:あなたも榊原工機の一員に

榊原工機は、愛知県春日井市にある小さな町工場です。しかし、その技術力と問題解決能力は、多くのお客様から「駆け込み寺」として頼りにされています。

私たちの強みは、少量・試作に特化した柔軟な対応力、多能工エンジニアによる創造的な問題解決、そしてバリエーション豊かな設備群です。さらに、木のぬくもりと緑にあふれた温かい職場環境も、私たちの大きな魅力となっています。

現在、私たちは新しい仲間を募集しています。部品加工のプロとして、精密切削加工の技術を極めたい方、多様な設備を使いこなす多能工を目指したい方、そして温かい町工場で創造的な仕事に挑戦したい方のご応募をお待ちしております。

榊原工機での仕事は、単なる部品加工ではありません。お客様の困りごとを解決し、新しい価値を生み出す、クリエイティブな仕事です。あなたも、私たちと一緒に、日本のものづくりを支える一員になりませんか。

詳しい採用情報や会社の雰囲気については、ぜひウェブサイトの「会社概要」「設備紹介」「バーチャル工場見学」「ものづくり事例」などをご覧ください。

お問い合わせやご質問がございましたら、お気軽にご連絡ください。

〒486-0932 愛知県春日井市松河戸町2-5-15 TEL: 0568-36-1628 受付時間:9:00-18:00(12:00-13:00を除く) ※2024年1月より9:00-17:00に変更となります。

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