面取り
面取りには、大きく分けて二つのやり方があります。
ひとつは手加工。リューター、ヤスリ、砥石、ハンドグラインダー。ボール盤で面を取るというのも、立派な面取りの方法のひとつです。もうひとつは、NCプログラムの中で取ってしまう機械加工です。
写真をご覧ください。1枚目は、NCプログラムの中で取った面取り。2枚目は、丸い製品に後からリューターで手加工した面取りです。
どちらも「面取り」という意味では間違っていませんし、製品として何も問題はありません。ただ、丸物であればやはり、旋盤でつかんで面取りバイトでサラッと取る、あるいはプログラムで取る。機械加工をしたほうが、出来栄えとしてはきれいです。手加工だと、どうしても少し波打った感じになる。NCプログラムで取れば、きれいな仕上がり面になります。NCでなくても、汎用旋盤に面取りバイトをつけて取れば、同じようにきれいな面が出てきます。
もっとも、これはどこまで追求するかによる話です。「過剰品質」という言葉もあるくらいで、ヤスリで十分なところをわざわざ機械加工でやる必要があるのか——賛否両論あるところでしょう。そこはさておき、今日は面取りというものに対する私の思いを書いてみました。
なぜ手加工になってしまうのか
ではどうしてこういうことが起きるのか。
この製品は、四角い板からワイヤーで丸い形を切り出しているんです。ワイヤーの加工者は汎用旋盤を触れない。だから「汎用旋盤のところに行って、ちょこっと面取りをかければ終わり」という発想がそもそも出てこないんですね。
汎用旋盤を手足のように使っている人なら、ちょこっと旋盤のところへ行って、つかんで、面取りバイトでC0.2と取ってしまえば、すぐにきれいにできる。これが最大のメリットです。
だからこそ、こういう時のためにも汎用旋盤を持っていること、そして使えることが大事だなと改めて思いました。
面取りの話から汎用旋盤の話に変わってしまいましたが、以前お話しした「旋盤・フライスはものづくりの原点ですよ」というのが、こんなところにも出てきましたね。