第44回:超硬エンドミルの再研磨 ― 20分で現場に戻す

2026年7月25日
#社長ブログ

超硬エンドミル再研磨

有限会社榊原工機|小物部品の少量~中量生産に特化|ガレージブランド・個人ブランド”の試作開発も

こんにちは、榊原工機の榊原です。今日は工具のコストの話をしたいと思います。

超硬工具、ここ数年ずっと値上がりしていますよね。うちみたいな町工場だと、この工具代がじわじわ効いてくるんです。何とか少しでも抑えられないかということで、今回は超硬エンドミルの再研磨に挑戦してみました。

欠けてしまった12パイのロングエンドミル

今回のターゲットは12mmの超硬ロングエンドミル。先端が欠けてしまって、普通ならもう捨てるしかない状態のものです。でもね、これ結構いい値段するんですよ。捨てるのはもったいない。

まずはグラインダーで欠けた部分を落とす

最初に欠けた部分をグラインダーでカットします。今回はそこまで大きな欠けじゃなかったのでグラインダーで済みましたが、状況によってはワイヤーカットを使う手もあります。

有限会社榊原工機|小物部品の少量~中量生産に特化|ガレージブランド・個人ブランド”の試作開発も

手動の研磨機で刃を付け直す

そのあとは手動のエンドミル研磨機、うちにある「Apollo 13」で再研磨。超硬用の砥石に交換して、一枚ずつ刃を付け直していきます。

有限会社榊原工機|小物部品の少量~中量生産に特化|ガレージブランド・個人ブランド”の試作開発も

完成したのがこちら

ここまでで約20分。ちゃんと使える刃に戻りました。

正直に言っておきたいこと

手研ぎなので、刃の高さが100分の1から1000分の5mmくらい揃わない可能性はあります。だから精密切削にそのまま持っていくのは注意が必要です。ただ、何をもって「精密」とするかは、その加工の用途次第なんですよね。公差というのは求められる機能に対して決まるもので、何でもかんでも高精度にすればいいというものではない。荒取りや、そこまでシビアじゃない工程なら、これで十分戦力になります。

この20分をどう見るか

放っておけばゴミになっていたエンドミルが、20分で現場に戻ってくる。工具の値段がこれだけ上がっている今、こういう小さな工夫の積み重ねが、結局は会社を支える力になるんじゃないかと思っています。

また次回もお役に立てる情報をお届けします。