愛知県春日井市の金属加工メーカー・榊原工機が手がける「SAKAKI GEAR」から、「名もなきランタン まほろば」の新色ブラックが登場します。2026年10月10日(土)12時から、クラウドファンディング「CAMPFIRE」でプロジェクトが始まります。
https://camp-fire.jp/projects/966680/view
「まほろば」は、1台でオイルランタンとLEDランタンの両方を楽しめる真鍮製のランタンです。これまでの黒いモデルはアルミ製でしたが、今回ついに真鍮のまま黒く仕上げることに成功しました。
そこで今月は、このモデルが生まれた経緯を榊原社長に聞いてきました。
「黒が欲しい」という根強いユーザーの声
名もなきランタンは、LEDライトのGOAL ZERO(ゴールゼロ)をランタンに変えるカスタムパーツとして生まれたシリーズです。そのひとつ「暁(あかつき)」は、2024年のクラウドファンディングで657人から1,150万円を超える支援を受けました。その後、オイルランタンの「たまゆら」、オイルとLEDの二刀流モデル「まほろば」へとラインアップが広がっています。
榊原社長は2024年、ユーザーからの「黒が欲しい」という声に応えて「暁」の黒色モデルを作りました。ただ、その黒はアルミを削り出し、黒アルマイト※で仕上げたものでした。
(※編集注 黒アルマイト:アルミの表面に酸化皮膜をつくり、黒く染める表面処理)
「黒くはできたのですが、実は自分のなかでは少しがっかり感があったんですよ」と榊原社長。
アルミ製の黒色モデルは、ソロキャンパーの方から「軽くて嬉しい」と喜ばれた一方で、真鍮ならではの重厚感は薄れてしまいました。
「アルミだと200gの軽さですが、真鍮で作ると600gくらいになります。この重量感、重厚感が好きだという真鍮マニアの方から、真鍮のブラック仕様も欲しいという声が根強くありました」
真鍮を「かっこよく、黒く」する方法を探して
そこで榊原社長は、真鍮を黒くする方法を探しはじめました。
「仏壇を黒くする手法も検討しましたが、触っているとだんだん薄れてくるそうで……。もっと剥がれにくい方法はないかと探して行き着いたのが、真鍮に施す黒色無電解ニッケルめっき※でした」
(※編集注 無電解ニッケルめっき:電気を使わずに、化学反応で金属の表面にニッケルの膜をつけるめっき)
まずは試作で、黒色無電解ニッケルめっきを試してみることに。めっき屋さんに試作品を出すとき、そのうちのいくつかには、社内でサンドブラスト※をかけてみました。「どんな違いが出るのか見てみたい」というちょっとした好奇心だったそうです。
(※編集注 サンドブラスト:細かい砂などの研磨材を吹き付けて、表面をざらっとした質感にする加工)
気になるめっきの仕上がりは……
・サンドブラストなし:光沢があって豪華な感じ
・サンドブラストあり:艶が消えたマットで渋い仕上がり
意外にも、サンドブラストをかけたほうがかっこよかったそうです。
「もともとは、艶ありだけを製品化するつもりだったんですよ。でもInstagramのストーリーやLINEグループで印象を聞いてみたら、6対4から7対3くらいでマットがいいという声が多かったので、選べるようにしました。ものづくりって面白いなと思った瞬間でしたね」
CAMPFIREでは、どのコースでも艶あり・艶なしを選べます。全部真っ黒がいいという声もありましたが、ハンドルと支柱、つまみは真鍮の色をそのまま残しました。
本体は、オークマ製の複合加工機「MULTUS(マルタス)」で作っています。旋盤加工とマシニング加工を1台でこなせるハイエンド機です。
二刀流もギミックも「まほろば」のまま
オイルとLEDの両方で使える“二刀流”は、「まほろば」と同じ。パラフィンオイルで使うときには、右と左のつまみで、炎の高さと炎の揺らぎを調節できます。
「実際の揺らぎは、お手元に届いてから楽しんでいただけたらと思います」と榊原社長。
LEDで使うときには、GOAL ZEROのLEDライト(LIGHTHOUSE MICRO FLASH)を組み込みます。
「名もなきランタン『暁』をお持ちの方は、同じLEDライトをそのまま使っていただけます」とのことですが、初めて買う方はライトが別売りである点にご注意ください。ライトは、SAKAKI GEARのBASEショップでも「まほろば購入者用 ゴールゼロ」として販売しています。
SAKAKI GEAR
https://sakakibara55.base.shop/
10月10日12時、CAMPFIREでクラファンスタート
「まほろば 黒」のプロジェクトは、2026年10月10日(土)12時から11月29日(日)までです。お届けは2027年1月の予定です。
「めっきの処理代が高いうえに、真鍮の値段も以前の2倍近くになっています。そのぶん、以前のモデルより価格は高めです。今回はクラウドファンディングで数が分かってから作りますので、クラファン限定になりそうな予感もしています」と榊原社長。
コースの詳細は、プロジェクトページでご確認ください。
▶ CAMPFIRE「黒いから、火が見える LEDにもオイルにもなる 2wayランタン まほろば 黒」
https://camp-fire.jp/projects/966680/view
まとめ:名古屋エリアの金属加工は榊原工機へ
「まほろば 黒」は、真鍮の重厚感を残したまま、剥がれにくい黒に仕上げたランタンです。試作でサンドブラストの有無を比べ、艶あり・艶なしの2種類ができました。クラウドファンディングは11月29日までです。
榊原工機は、旋盤加工・マシニング加工・5軸加工・ワイヤーカットを得意とする愛知県春日井市の金属加工メーカーです。直径φ200mm以下の手のひらサイズの部品を中心に、1個からの単品加工・試作品・小ロット品に対応しています。特急のご依頼なら、最短翌日発送も可能です。名古屋エリアで金属部品の加工先をお探しの方は、お気軽にお問い合わせください。
(インタビュー・構成=ものづくりライター 新開潤子 https://office-kiitos.biz/)
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